匠の技

赤の透明絵の具による上絵付け

伊万里 鍋島焼 瀬兵窯は日本で唯一、赤の透明絵の具を使って上絵付けができる窯元です。
その理由として、赤以外の透明絵の具はすでに存在していますが、器の絵付けに使用する赤の透明絵の具は、開発が困難であるという理由からそもそも存在しませんでした。

伊万里 鍋島焼 瀬兵窯では特殊な商品を開発するにあたり、赤の透明絵の具を使った上絵付けがどうしても必要となり、赤の透明絵の具の開発に挑戦した結果、当社オリジナルの絵の具として上絵付けに使用できる品質の絵の具が完成いたしました。

上絵付けとは窯から焼き上がった器に絵の具を使ってお化粧する工程であり、上絵付け師と呼ばれる高い技術をもつ職人の手作業による繊細な筆使いによって絵付けが施されます。
器の雰囲気は職人の技術とセンスはさることながら、技術を支える道具、つまり絵の具の質によって上絵付けの質は大きく変わってきます。

ガラス質を絶妙に配合した赤の透明絵の具を使うことで下絵が自然と優しく浮かび上がることでオリジナル性の高い可愛い雰囲気の絵柄がデザインされた器を作ることができるようになりました。

天然色素の吸着技術

一般的に磁器は粒子が大きくバラツキもあることから10μ以下の天然色素を吸い込むことは難しいと言われています。
天然色素を使用するには特殊な調合を行い粒子が小さくバラツキのない陶土を作らなければなりませんが、粒子が小さくバラツキがない陶土を作ることは大変困難で時間を要する作業です。

そのような理由から天然色素による吸着色の技術は、伊万里・有田地区では伊万里 鍋島焼 瀬兵窯だけとなりました。生地の上に色を塗る合成着色料とは違い、天然色素を生地が自然と吸収することで淡い雰囲気の色使いを表現できるようになりました。

藍染色(あいぞめ)

藍染色とは藍草の葉で染められた色の総称として用いられます。
藍染の色には二種類の系統があり、澄んだ清楚な藍色と濃く染まった濃藍色が存在します。日本においては徳川家康着用の辻が花染という高度な紋染や徳川御三家だけに着用が許された茶屋染などにも使われていたとのこと。

楊梅色(やまもも)/山桃色

楊梅色(やまももいろ)とは、明るめの茶褐色のことです。
清少納言の枕草子にも見られる色であり、ヤマモモ科ヤマモモ属の常緑高木で樹皮を染材としました。古代より茶系の代表的な染材で茶色の色名よりも古くから用いられてきました。
柿渋と同じく染色後に耐水性を増し、漁網などの染色にも使われていました。

蘇芳色(すおう)

蘇芳とはマメ科の樹木の芯に含まれる赤色の色素で、正倉院にはこれで染められた和紙もあり、蘇芳染の木箱も収蔵されています。
平安時代にもこの傾向は続いたようで、源氏物語「絵合」の巻には「紫壇の箱に蘇芳の花足」などと見え、正倉院宝物のごとく、蘇芳染の木工品として使われているそうです。

重ね塗りの技術

たとえば車の色は何層も色を重ねることで深みのある色を表現しています。
伊万里 鍋島焼 瀬兵窯もあえて何色もの色を重ねることで、淡く柔らかい色合いを出す工夫をしています。作業上は手間がかかりますが、単色と比べると重ね塗りの場合、その違いは明らかです。

色土の開発技術

光を通す新陶土やオリジナルの色土(ピンクや青や緑色など、圧力射込み機によって土に直接色素を入れた土)、クラシック土の開発により、他にない色合いをもつ製品の開発が可能となりました。
色土による製品開発は職人の技術に加え、圧力いこみと呼ばれる特殊な設備が2台必要となりますが、伊万里・有田地区でこれらの設備を保有する窯元は伊万里 鍋島焼 瀬兵窯のみとなります。釉薬や上絵付けの技術と違って、土そのものに色素を入れた製品は・・・・・

厚さ1cmを超える製品の生産技術

焼き物は製品の厚さよりも薄さを重視される傾向にあり、それぞれの窯元もいかに薄くて品質の高い製品を作るか?に関し職人は腕を競い合います。

しかしながら製品によっては、薄さではなくボリューム感のある厚さを必要とするものが存在します。たとえば厚さ1cmを超える製品などは、厚さを維持すること自体が難しく凹みができやすくなります。

伊万里 鍋島焼 瀬兵窯では薄い製品はもちろんのこと厚さにおいても、いこみ口の変更や、いこみ時間の調整、膨張係数の精度向上といった独自の工夫を行うことで1cmを超える厚さの製品でも安定的な生産が可能となりました。

これらの技術が評価され、大手企業と共同で開発した製品の生産実績などがございます。

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